高齢運転者の増加を考慮した安全・安心なモビリティ実現を目指した研究
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68 (1)パス解析の結果 図5-17にパス解析の結果を示す。モデルの適合度を示すCFIは0.983、RMSEAは0.059とある程度当てはまりがよいモデルとなっている。個人属性、自動ブレーキに関する情報収集それぞれから、多くのパスが自動ブレーキ作動条件の認識、自動ブレーキ搭載車更新後の変化に有意につながっていることがわかる。他方、自動ブレーキの作動経験からのパスはいずれも有意とならなかった。以下ではモデル内の特定のパスに注目しながら、本モデルの考察を行う。 ※共分散を仮定したパスは明示していないが、すべて高度に有意(p<0.01) 図 5-17 自動ブレーキ作動条件の認識構造(有意となったパス:全体) (2)個人属性からみた特徴 図5-18は、自動ブレーキ作動条件の認識構造について、男性ダミーからのパスを強調したものである。これをみると、男性はメーカーカタログ、自動車専門誌記事などを参考にしている一方で、ディーラーでの説明は参考にせず、事前の自動ブレーキ機能の体験等もしない傾向にあることがわかる。また、自動ブレーキ作動条件については正しい認識をもつ傾向があることがわかる。 図5-19は、65歳以上の高齢ダミーからのパスを強調したものである。高齢者は多様な媒体からの自動ブレーキに関する情報を参考としている傾向があるにもかかわらず、その作動条件は正しく認識していない傾向が伺える。 図5-20は、活動能力からのパスを強調したものである。活動能力が高いと、様々な媒体からの情報を参考とし、さらに作動条件も正しく認識できることがわかる。 図5-21は、運転スタイルからのパスを強調したものである。不安定な運転傾向が強い場男性ダミー高齢ダミー活動能力DS1運転スキルへの自信DS2運転に対する消極性DS3せっかちな運転傾向DS4几帳面な運転傾向DS5信号事前準備的な運転DS6車はステイタスシンボルDS7不安定な運転傾向DS8心配性的傾向運転頻度軽自動車ダミー普通自動車ダミー自動ブレーキ作動経験ダミー自動ブレーキ誤作動経験ダミーディーラー説明メーカーカタログメーカーCMメーカーHP自動車専門誌記事新聞・一般雑誌記事ニュース・TV番組公的機関の自動ブレーキ評価結果事前の自動ブレーキ体験自動ブレーキ作動条件の認識自動ブレーキ搭載車更新後の変化個人属性自動ブレーキ作動経験自動ブレーキに関する情報収集CFI:0.983RMSEA:0.059P<0.01P<0.05P<0.10負のパス

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