高齢運転者の増加を考慮した安全・安心なモビリティ実現を目指した研究
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57 図 5-8 改善させた衝突回避対象物(2018/1/30分) 5-3-3.まとめ 本検討では、実走行実験における被害軽減ブレーキの作動状況及び安全性について確認したが、今回用いたような簡易な模擬被対象物では、適正に機能が作動しない。この結果からも被害軽減ブレーキの作動を前提とする実験では、相当の作動精度が担保される衝突回避対象物が必要であることが明らかである。 ところで、今回の検討でこのような結果となった原因として、そもそも被害軽減ブレーキの作動条件に関して正しく認識できていなかったことがある。改めて調査したところ、メーカーでは表5-4のように自動ブレーキ(被害軽減ブレーキ)の作動条件について公表していた。各メーカーや車両ごとに採用している検知装置に違いがあるため、この条件が当てはまらない場合もあるが、このような “作動条件”の曖昧な認識はADAS搭載車の運転において危険な運転を助長するなど深刻な弊害となる危険性もある。果たしてどの程度のADAS搭載車を保有する運転者がこの条件を認識しているのだろうか。また、それは高齢運転者においてどのような傾向にあるのだろうか。

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