高齢運転者の増加を考慮した安全・安心なモビリティ実現を目指した研究
13/85
9 表 2-2 老化による身体機能の変化 ※中年を基準としたときの比。基準値より上回る場合は赤色、下回る場合は青色で表現し、基準値から離れるほど色を濃く表現している (2)老化による心(脳)機能の変化 表2-3に老化による心(脳)機能の変化について示す。老化によって、記憶、特にワーキングメモリ(短い時間に心の中で情報を保持し、同時に処理する能力のこと。会話や読み書き、計算などの基礎となる、日常生活や学習を支える重要な能力)や長期記憶、社会的若年中年前期高齢後期高齢超高齢20歳代30~64歳65~74歳75~89歳90歳以上周波数低い(0.125kHz)5.01.00.30.2-周波数中(1kHz)7.01.00.30.2-周波数高(8kHz)11.51.00.40.3-静止視力1.01.00.8--動体視力(KVA:遠方接近識別)1.11.00.8--動体視力(DVA:横方向識別)1.11.00.7--偏心度(鼻側)1.0-0.8--偏心度(耳側)1.0-0.8--偏心度(上)1.0-0.6--偏心度(下)1.0-1.0--偏心度(鼻側)1.0-0.6--偏心度(耳側)1.0-0.4--偏心度(上)1.0-0.7--偏心度(下)1.0-0.7--1.11.00.70.50.3福永克己,佐川賢,氏家弘裕(2004)有効視野における加齢効果,照明学会第37回全国大会講演論文集,217・40歳代を中年としている筋力1.11.00.80.70.6敏捷性1.11.00.80.80.8柔軟性1.31.00.50.30.4瞬発力1.21.00.60.50.4持久力1.31.00.70.70.6平衡性1.71.00.30.20.1単純反応時間0.91.01.01.11.0弁別反応時間1.01.01.11.11.2単純反応時間0.41.01.01.21.0弁別反応時間1.01.01.21.42.1視覚0.91.01.21.6-触覚0.91.01.31.5-聴覚1.01.01.62.5-左:20度1.0-1.2--左:80度1.0-1.8--右:20度1.0-1.2--右:80度1.0-1.7--内容項目出典備考聴力立木,笹森ほか(2002)日本人聴力の加齢変化の研究,Audiology Japan,45,241-250・55-59歳を中年としている視力自動車安全運転センター(2000)運転者の身体能力の変化と事故,違反の関連, 及び運転者教育の効果の持続性に関する調査研究報告書・40歳代を中年としている・40歳代を中年としている・40歳代を中年としている福永克己,佐川賢,氏家弘裕(2004)有効視野における加齢効果,照明学会第37回全国大会講演論文集,217・若年を1とした場合の値・前期高齢は60歳以上視野:均一背景下の輝度コントラスト検出視野:ランダム背景下の輝度変調検出減能グレア(眩しさへの耐性)佐藤他(2014)「老いのこころ 加齢と成熟の発達心理学」有斐閣アルマ運動能力(男性)反応時間(男性)反応時間の分散(男性)単純反応時間(刺激の種類)J.L.Fozard el al (1994) Age Differences andChanges in Reaction Time : The BaltimoreLongitudinal Study of Aging, Journal ofGerontology : Psychological Sciences, 49,4, 179-189R.M.Feldman, S.N.Reger (1967)Relation among Hearing,Reaction time and Age, Journalof Speech and HearingResearch, 10, 4, 479-495志堂寺和則ほか(1997)周辺視領域の刺激に対する反応の加齢効果,九州大学大学院システム情報科学研究科報告,2,1,65-70・若年を1とした場合の値・高齢を前期高齢としている反応時間(重複作業時、刺激の位置)
元のページ
../index.html#13