豊田市TDM施策を評価する簡便な指標の研究
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7 3-4.道路状況指標としての検証おいでんバスのプローブデータによる区間所要時間が道路交通状況を反映できているか確認するため、平成28年5、6月の2ヶ月間、豊田市で渋滞が頻繁に発生する橋の1つである久澄橋の道路交通状況を毎朝8:10に目視確認し、バスプローブデータから算出した区間所要時間と比較した。目視確認では、久澄橋を挟んだ西向きの渋滞長が挙母町4丁目交差点から加茂川橋西交差点まで(649m)ある時、「渋滞あり」と判定した。一方、プローブデータによる区間所要時間を算出する区間はバス停停車・乗降の影響を受けないGISノード14945から14618まで(1547m)とした。検証に使用した区間、森町~豊田本町のバス停を含まない区間(久澄橋区間)を図4に示す。ノード14945(起点)ノード14618(終点)森町バス停豊田本町バス停加茂川橋西交差点挙母町4丁目交差点久澄橋図4.区間所要時間の検証区間(久澄橋区間)(左:バス路線図、右:GISノード図)目視確認にて「渋滞あり」と判定した日の所要時間(平均600±200秒、橙)と「渋滞なし」と判定した日の所要時間(平均350±80秒、青)を図5に示す。平均の差の検定にて有意であることからプローブデータによる区間所要時間は道路交通状況を示す指標として使用できると判断した。-1001003005007009001100130015006:00:008:00:0010:00:00所要時間(秒)時刻久澄橋所要時間5,6月8時10分渋滞あり5,6月8時10分渋滞なし渋滞あり渋滞なし平均648.06348.65分散43295.536823.50観測数1620仮説平均との差異0自由度19t 5.42P(T<=t) 片側0.000016t 境界値 片側1.73P(T<=t) 両側0.000031t 境界値 両側2.0940km/h30km/h20km/h10km/h平均旅行速度渋滞あり600±200(1σ)渋滞なし350±80(1σ)目視確認渋滞あり/渋滞なし図5.渋滞あり・なしによる区間所要時間の差異

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