豊田市TDM施策を評価する簡便な指標の研究
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19 6.今後の進め方本研究で検討した外部要因である天候、トヨタ稼動を説明変数とした区間所要時間の重回帰分析結果を表3に示す。平休日とトヨタ稼動・非稼動はほぼ同じ日で非常に高い相関を示したため、平日に絞り重回帰分析を行った。天候は四郷区間で有意でないが久澄橋区間で有意であり、トヨタ稼動は両区間とも有意である。従って、道路交通状況を示す区間所要時間の増減傾向は所定の外部要因により説明できると推察される。表3.平日朝の重回帰分析(上段:久澄橋区間、下段:四郷区間)回帰統計重相関 R0.181重決定 R20.033補正 R20.029標準誤差201.615観測数541回帰統計重相関 R0.184重決定 R20.034補正 R20.023標準誤差105.139観測数182しかし、本研究の目的である「外部要因変化の影響を排除したTDM施策の効果を低コストで、タイムリーに評価する」ためには道路交通状況に影響する平休日、時刻、天候、主要企業稼動以外の外部要因を明確にする必要がある。TDM施策の効果は短期的な道路交通状況により評価するものではなく長期的な道路交通状況や公共交通利用者数等で評価するのが正しいとも考えられる。 一方、本研究でおいでんバスのプローブデータから毎日、同時刻の特定区間の所要時間を算出する方法を確立でき、この指標を活用する方法を検討する必要がある。例えば、バス到着時刻の日間バラツキを明確にし、バス利用に対する信頼性を向上すること等である。係数標準誤差t P-値切片235.25825.3079.2960.000天候26.29920.7851.2650.207トヨタ稼動60.64725.8772.3440.020係数標準誤差t P-値切片339.06828.63311.8420.000天候104.61227.0733.8640.00013トヨタ稼動61.07629.7192.0550.040

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