日報データによるタクシー利用特性に関する研究
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767.まとめ 本研究では、タクシー利⽤に対して影響を及ぼす要素を把握するため、地域の状況と天候に着⽬して分析を⾏った。その結果、得られた知⾒は以下の通りである。 地域の状況とタクシー利⽤の関係 【迎⾞あり利⽤】 • 重回帰モデルの決定係数は0.5を上回っており、⽬的変数は⼀定の説明⼒を持っている。 • 「⼈⼝」「タクシー乗り場数」は、町字別のタクシー乗⾞数と正の関係にあり、「豊橋駅からの距離」は負の関係にある。さらに、初乗り利⽤の場合は、「⾼齢化率」が正の関係にあり、「最寄り駅までの距離」は負の関係にある。 • このことから、タクシーの乗⾞数は⼈⼝や⾼齢化率に影響を受ける⼀⽅で、郊外部になるほど減少する傾向にあることがわかる。また、鉄道駅から離れるほど利⽤が減少する傾向にある。 • 迎⾞あり利⽤であっても、タクシー乗り場数が正の符号を取っているのは、タクシー利⽤の多い地区にはタクシー乗り場が整備されているということを表している可能性がある。 【迎⾞なし利⽤】 • 重回帰モデルの決定係数は0.3を下回っており、⽬的変数は説明⼒をあまり持たない。 • 「⾼齢化率」「タクシー乗り場数」が有意となっており、いずれも正の符号を取る。タクシー乗り場数については、迎⾞なし利⽤と正の関係となるのは当然であるが、⾼齢化率が正の符号となった理由として、豊橋市の中⼼市街地の⾼齢化率が⾼いことが影響していると考えられる。 天候とタクシー利⽤の関係 【降⾬がタクシー利⽤に及ぼす影響と迎⾞の有無の関係】 • 降⾬の場合、晴天時の同じ曜⽇・時間帯よりも利⽤が多くなる傾向にある • 迎⾞あり、迎⾞なしともに同様であり、迎⾞の有無に関係なく、⾬天時には晴天時よりも利⽤が増加する傾向がある 【降⾬がタクシー利⽤に及ぼす影響と乗⾞地点の関係】 • 降⾬時には、晴天時よりも乗⾞地点を問わず全体的に利⽤は増加する傾向にある • 豊橋駅前と駅前以外においては、利⽤が増加する割合が多い傾向にあるが、豊橋駅以外の駅前においては増加するものの、その割合は⼤きくない 【降⾬がタクシー運賃に及ぼす影響】 • 降⾬の場合、平均以下の運賃となる割合が晴天時に⽐べて多くなっており、これは迎⾞の有無にかかわらず共通している • このことから、降⾬時には晴天時に⽐べて短距離のタクシー利⽤が増加していると考えられる
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