日報データによるタクシー利用特性に関する研究
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30降⾬時のタクシー利⽤の状況 天候の変化がタクシーの利⽤状況に及ぼす影響を把握するため、①対象地域内の全てのタクシー利⽤、②迎⾞によるタクシー利⽤、③迎⾞以外のタクシー利⽤の3つについて、降⾬の有無によるタクシー利⽤の変化を把握する。 (1)全ての乗⾞ 全てのタクシー利⽤を対象として、曜⽇別時間帯別晴天時平均タクシー乗⾞数と、降⾬時平均タクシー乗⾞数を算出し、全体の平均タクシー乗⾞数との差を求めた結果を表 6-8に⽰す。晴天時の差の平均は0に近い値を取っている。表 6-7からも明らかなように、ほとんどの曜⽇・時間帯において9割以上が晴天であるため、これは当然の結果と⾔える。 ⼀⽅、降⾬時については約8.9となっている。このことから、降⾬時には平均的な乗⾞数よりも利⽤が増加する傾向にあることが⾒て取れる。 表 6-8 曜⽇別時間帯別平均乗⾞数との差(全乗⾞) 晴天時間帯 降⾬時間帯 全時間帯 差の平均 -0.666 8.929 0.010 差の標準偏差 17.557 18.541 17.797 差の最⼤ 117 81 117 差の最⼩ -173 -72 -173 次に、降⾬時にどの程度の割合で乗⾞数が増加するのかを把握する。そのために、降⾬時および晴天時のそれぞれの曜⽇別時間帯別乗⾞数が、曜⽇別時間帯別平均乗⾞数より多くなる場合、曜⽇別時間帯別平均乗⾞数以下となる場合について集計した結果を図 6-3に⽰す。晴天時に平均より多くなる割合は平均して43%であるのに対し、降⾬時には68%となっている。 図 6-3 晴天時・降⾬時別曜⽇別時間帯別乗⾞数が平均より多くなる(平均以下となる)割合 晴天時の曜⽇別時間帯別乗⾞数が、曜⽇別時間帯別平均乗⾞数より多い割合を表 6-9に、降⾬時の曜0%20%40%60%80%100%降⾬時間帯晴天時間帯平均より多い平均以下独⽴性の検定:1%有意

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