自動運転普及がもたらす都市交通への影響調査
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76ては、危険度小の値が特に小さいことが有意差につながっている可能性があるため留意が必要であるが、危険度が高まるに連れて賛成する傾向が高まる。また、事故経験がある人ほど、自動運転の普及に賛成する傾向があると言える。一方、違反経験の有無については有意な差は認められなかった。 表 6-2 分散分析の結果 分類カテゴリ項目サンプル数平均値標準偏差p-値判定個人属性性別男性10252.0180.9590.000**女性2251.7120.876年齢20-39歳1101.8571.0270.012*40-49歳1942.0261.01050-59歳2011.9280.90860-69歳5312.0430.94770-79歳2141.7950.889世帯収入600万円未満7451.9150.9400.009**600万円以上3562.0750.957自動車の利用状況運転頻度6-7日/週6751.9910.9170.2853-5日/週2162.0000.9722-4日/週2491.8611.0201日/週1101.9470.959運転の好き嫌い好き8261.9750.9700.533その他4241.9390.916運転の自信有無自信あり6841.9530.9880.682その他5661.9750.908先進技術への態度ADAS搭載有無搭載5782.0470.9520.004**非搭載6721.8900.947交通安全に関する危険運転度危険度小6241.8590.9690.002**実態危険度やや小2792.0070.902危険度中1742.1040.949危険度やや高1052.1070.901危険度高682.1510.986事故経験有無あり8032.0110.9570.018*なし4471.8770.938 (2)因子分析の結果 因子分析には、自動運転に対する態度を表す指標として「自動運転を利用したいシーン」「自動運転に対して関心を持っていること」「自動運転に期待する効果」「自動運転に対して心配すること」「先進技術への認知度」「自動車運転に対する態度」、その他個人属性に関する指標とする。それぞれの指標は、2件法から5件法で質問した回答を用いているが、ここでもシグマ値法を用いて順序尺度を間隔尺度に変換し、因子分析の入力値とした。 因子分析は、主因法・バリマックス回転により行った。因子負荷量が小さい項目を削除して分析を繰り返した結果、最終的に固有値が1以上である7因子、44個の質問項目を採用した。各因子に含まれる質問項目の内容を解釈して命名した因子の名称、および因子負荷量や固有値、累積寄与率を表 6-3に示す。 次節では、因子分析により得られた因子得点を用いて、クラスター分析を行う。

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