自動運転普及がもたらす都市交通への影響調査
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685-5-4.ADASに対する理解 以上の分析から、AEBSやADASの普及は、それらが登載された車種が市場に出回るようになれば、つまり購入車両の選択肢にAEBSやADASの搭載車種が増えれば、広がっていくことが期待できる。しかし、AEBSやADASには交通事故削減効果だけでなく、機能に対する誤解や作動時の違和感の問題も存在する。 そこでここでは、ADASに対する理解の状況について把握する。特にAEBSを積極的に利用する人は、ADASに過大な期待を抱いている可能性があるため、ADAS等の搭載状況別に分析を行う。 Webアンケートでは、ADAS(質問ではAEBS、LKAS、ACCを例示)を搭載している車両では、次にあげる行為が可能と思うかどうかを質問した。ここでの行為とは「運転中に運転手が仮眠をとることができる」「運転中に運転手が、運転から注意をそらして動画視聴やメールの確認や送信等の操作をすることができる」「運転中に運転手が、運転から注意をそらして同乗者との会話や打合せに集中することができる」の3つである。 結果を図 5-6に示す。ADASの機能を正しく認識しているかは、ADAS等の搭載状況でほとんど差がない。積極的利用者が技術を誤解している心配は今のところないと言える。 84%89%82%84%84%16%11%18%16%16%0%20%40%60%80%100%AEBS積極的搭載(N=194)AEBS消極的搭載(N=197)他ADAS搭載(N=187)非搭載(N=672)全体(N=1250)誤解なし誤解あり(一つでも誤解あり) ※カイ二乗検定 図 5-6 ADAS等搭載状況別のADASの機能に対する誤解の有無

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