高齢者モビリティの選択要因と支援方策に関する研究
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45 (2)取組みの概要 豊田市では高齢ドライバーの安全運転技術講習会(所管課:交通安全防犯課、市内2校の自動車学校で約100名ずつ)を毎年開催している。今回は、本年度開催された当該講習会を対象として、講習最後に「自動車を手放した後のために色々な移動手段を今のうちから使っておく経験が重要である」主旨を自動車学校教官が説明する時間を設け、公共交通マップ、バスガイドブック、マナカ・得々パスの案内、運転経歴証明書提示によるタクシー1割引き等の案内を配布する。 説明用に作成した資料を図3-3~図3-15に示す。なお講習時間の都合上、当日は図3-3・図3-4のみ口頭で説明し、残りは資料として配布した。 場所 :トヨタ中央自動車学校 日にち :10/3(月)・10/17 (月) 参加者数:85名 写真5 安全運転技術講習会の様子 (3)取組み意義の確認 公共交通の利用状況等を把握するため、アンケート調査を行った。調査票・各設問の基礎集計は別添資料に示すが、ここでは今回の取組みの意義の確認として「今後のバスの利用意向」と「現在のバスの利用状況」のクロス集計結果を図3-2で紹介する。 「バスを利用したことがないので、利用してみたい」と回答した高齢者のうち70%が「バスを一度も利用したことがない」高齢者である。この様な『今後バスを利用したいが一度も利用したことがない高齢者』が公共交通の情報を届けるべき重要なターゲットであり、当該対象者へ自動車学校指導員から公共交通の情報が届けられたことは本取組みの重要な成果である。また、高齢者から公共交通の事を勉強する機会、触れ合う機会へのニーズが確認された。 図3-2 今後のバスの利用意向と利用実態 000023870020150000120%20%40%60%80%100%積極的に利用していきたい利用したことがないので、利用してみたい利用しない徒歩圏内にバス停なし頻繁に利用利用したことはある一度も利用したことがない徒歩圏内にバス停なし

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