高齢者モビリティの選択要因と支援方策に関する研究
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35 高齢ドライバーと交通安全-驚愕時における停止距離の試算- 高齢になるに従ってブレーキ反応時間が遅くなることが確認されたが、当該指標はシミュレーターによって計測された時間である。より運転中の状況に近づけた交通安全指標の算出を行うため、本節では驚愕時における停止距離の試算を行う。 (1)試算条件 驚愕時における停止距離を試算するために用いた条件を以下に示す。なお試算は検査毎(選択反応検査、注意配分・複数作業検査)に誤反応有無及び年齢階層別に分けて行う。 驚愕反応時間の基準値 大阪大学 長山教授によると、驚愕時の反応時間は予測反応時間の2倍になることが報告されている。本研究で用いているブレーキ反応時間は、シミュレーターによって計測された反応時間であるため「予測反応時間」に該当する。そこで、当該指標(シミュレーターによって計測されたブレーキ反応時間)を2倍した値を驚愕時のブレーキ反応時間とする。 制動距離 次式にて算出する。(摩擦係数は、乾燥・タイヤ摩耗普通時の係数0.7を用いる) 制動距離=制動前の時速(km/h)の2乗÷(254×摩擦係数) 停止距離 30 km/h走行時・40 km/h走行時・50 km/h走行時の空走距離と制動距離を算出し合計する。 停止距離=空走距離(時速×驚愕時反応時間)+制動距離
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