高齢運転者の法令違反特性及び防止対策に関する考察
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6 2-3.本調査研究の位置づけ 本調査研究では、高齢運転者の違反特性を把握することに焦点を当たるものとして、その位置づけは次のとおりである。 1) 交通事故の加害者だけでなく、交通事故の関与者にも着目している分析 平成21~25年に、豊田市で発生した交通事故データをもとに、交通事故の関与者・加害者それぞれに関わる分析用データから、高齢運転者が関与する交通事故について、事故特性及び事故発生時の違反特性を把握するとともに、高齢運転者が加害者となる交通事故について、事故特性及び事故発生時の違反特性を分析する。なお、いずれの分析においても、運転者は四輪車を運転している者に絞り込む。 2) 高齢運転者の法令違反の有無に影響を及ぼす要因分析 高齢運転者の法令違反の有無に影響を及ぼす要因を把握するために、本調査研究では、決定木モデルを高齢運転者が関与する交通事故データに適用した結果から、道路形状、天候、路面状態、運転車種、年齢層など影響要因の重要性順位を把握する。 3) 無信号交差点で安全不確認と出会い頭事故との関連性分析 無信号交差点で安全不確認と出会い頭事故との関連性分析を行うために、本調査研究では、「アソシエーション分析」を高齢運転者が加害者となる交通事故データに適用した結果から、出会い頭事故の割合が高くなっている「場面」を把握する。 参考文献 1) 財団法人 交通事故総合分析センター;高齢者の四輪運転中の事故 ~その推移と特徴~、 http://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info68.pdf (2017.3.31最終閲覧) 2) 池田武司、他8名;高齢者ドライバーが第1当事者である事故の道路交通環境要因と対策に関する事例的分析、第30回土木計画学研究発表会・講演集、2004 3) 松浦常夫;高齢ドライバーの安全運転心理学(第9回) 高齢ドライバーに多い事故(出会い頭事故)、交通安全教育 51(6)、18-26、2016

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