高齢運転者の法令違反特性及び防止対策に関する考察
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31 4-4.4章のまとめ 本章では、高齢運転者が加害者となる交通事故について、事故特性・違反特性を明らかにしたとともに、無信号交差点事故で「安全不確認」と「出会い頭事故」との関連性を分析した。本章の分析を通じて、得られた主な知見は次のとおりである。 • 非高齢者と比較して、高齢運転者の事故類型の特徴は、人対車両、車両単独、出会い頭、右折の割合が高くなっていることや、追突の割合が低くなっていることが分かる。 • 非高齢者と比較して、高齢運転者の違反類型の特徴は、安全不確認の割合が高くなっていることや、不注意の割合が低くなっていることが分かる。 • 道路形状、路面状態、事故類型による高齢運転者の違反類型別の構成率には差があることを確認できる。 • 無信号交差点事故で「安全不確認」と「出会い頭事故」との関連性について、非高齢者と比較した結果について、年齢階級、天候が高齢運転者のみに影響を及ぼすことや、乗用車と比較して、軽トラックを運転している運転者による交通事故は、出会い頭事故の割合が高くなっていることが分かる。 参考文献 1) Wang, K., Qin, X. (2016) Exploring driver errors at intersections: Exploring key contributors and solutions. Transportation Research Record, 2514, 1-9. 2) Das, S., Avelar, R.E., Dixon, K., Sun, X.D. (2017) Pedestrian crash analysis using association rules mining. Proceeding of Transportation Research Board 96th Annual Meeting, 17-01166. 3) Agrawal, R., Imielinski, T., Swami, A. (1993) Mining association rules between sets of items in large databases. ACM sigmod record, 22(2), 207-216. 4) 熊谷悦生・舟尾暢男(2008);「R」で学ぶデータマイニングⅠデータ解析[編]、オーム社

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