高齢運転者の法令違反特性及び防止対策に関する考察
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19 4.高齢運転者が加害者となる事故 本章では、高齢運転者が加害者(第一当事者)となる事故データ分析に基づいて高齢運転者の法令違反特性を把握する。 4-1.分析方法 4-1-1.分析対象としたデータ 本章では、豊田市社会部交通安全防犯課経由で、愛知県警から受領した平成21~25年の5年間に、豊田市で起した交通事故データを用いる。交通事故データはエクセルシートの形で、事故内容(事故発生時間、道路形状、事故類型など)、外部環境(天候、路面状態など)、運転者の属性(年齢、運転車種、違反類型など)及び位置情報(緯度、経度)を記録している。本章で、分析に用いたデータの詳細は以下の通りである。 (1)データ抽出条件 平成21~25年、交通事故データに記録されている運転者のうち、以下の2条件のいずれも満足する運転者のデータ ①四輪車(軽トラック、トラック、軽乗用車、乗用車)を運転している者 ②交通事故の関与者のうち、第一当事者となる者 (2)データ数 65才以上の高齢運転者(高齢者)は1,404名、65才未満の非高齢運転者(非高齢者)は8,703名である。 (3)分析に使用した交通事故データ内容 本章では、高齢運転者が第一当事者となる交通事故に関する事故内容(事故発生時間、道路形状、事故類型など)、外部環境(天候、路面状態など)及び運転者属性(年齢、運転車種、違反類型など)を用いる。ここで、事故類型は、人対車両、車両単独、正面衝突、追突、出会い頭、右折、その他の7類型に分けた。また、第一当事者は全て法令違反を起したため、違反類型については、不注意、安全不確認、操作不適、動静不注視、信号無視、一時不停止、その他の7種別とした。 4-1-2.分析の手順 手順1: 高齢運転者が加害者となる事故の特性を把握するために、分析用データを用いて、交通事故影響要因に対する基礎集計を行う。また、非高齢運転者と比較して高齢運転者が加害者となる事故の特徴を把握するために、事故影響要因の各条件が占める割合の差の有意性検定を行う。
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