県の特性を考慮した超高齢社会における交通安全対策に関する研究
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564-4-2.交通事故発生状況からみた分析結果の考察 本節での分析の結果、全国と愛知県の事故の発生傾向には統計的に有意な差が有り、幾つかの特徴の存在を明らかにする事ができた。ただし、今回の集計では5年間分の交通事故件数を全て用いた集計であり、サンプル数が大きいために統計的に有意な差が得られやすかったことを補足しておく。 愛知県において起こる割合が大きい事故は、特に死亡事故に着目すると、対背面事故、交差点での事故、人口集中地区の歩車道区分なしの区間での事故、そして高齢者の事故である。 死亡事故率については、愛知県は全国よりも小さいことが確認できた。すなわち、交通事故が発生しても死亡事故になる確率は全国と比べて小さい。このことは、人口あたりの事故件数からも確認できる。愛知県の千人当たり交通事故件数は年間6.27件/千人であるのに対し、全国は4.79件/千人であり、愛知県の方が約1.31倍大きい。一方百万人当たりの死亡事故件数は、愛知県の30.01件/百万人に対して全国は33.21件/百万人であり、愛知県は全国の約0.9倍である。 人口あたりで考えると、全国と比較して交通事故は起こりやすいが死亡事故は起こりにくいと言える。しかし、愛知県の人口あたりの死亡事故件数が全国よりも小さいからと言って、安心してはいけない。このことを確認するため、以降では、人口と事故件数の関係のみに着目して分析を行う。 表 4-14 全国と愛知県の事故発生状況 全国愛知県愛知÷全国千人当たり事故4.796.271.31百万人当たり死亡事故件数33.2130.010.90死亡事故率0.7%0.5%0.69
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