助言型ISAの長期効果の計測およびインセンティブプログラムの効果検証
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-60- ここで、留意する事項について説明を行う。規制速度情報は、ISAアプリによるLOGデータをマップマッチングした結果に基づき作成したものであるため、ISA実証実験の被験者が利用したリンクのみの規制速度情報を作成することは可能である。一方、道路規制速度は道路区間において、一定距離区間の中で同様であるため、この結果を踏まえ、道路区間に規制速度情報を補完することは可能である。また、規制速度情報の作成結果を検証するために、既に公開されるGoogle Mapの情報を活用することが可能である。道路規制速度情報を用いて、収集されたLOGデータをどのように更に活用できるかは今後の課題として残る。 7-5.まとめ 本章では、ISAアプリによるLOGデータを用いた被験者の利用経路特定ができないことを問題意識として、LOGデータに適用できるマップマッチング手法を開発した。その後、このマップマッチング方法を用いて、平成26、27年度に行われた助言型ISA実証実験によるLOGデータに基づき、被験者48名で6,157トリップデータを整理した。更に、そのトリップデータの活用方法としては、-0.5G以上の車両急制動が行われた危険箇所を抽出することや、有するデジタル道路地図にリンクの規制速度情報を追加することについて述べた。 〔参考文献〕 1) 三輪富生 (2005). プローブカーデータを用いた道路ネットワーク上の交通行動分析. 名古屋大学博士論文. 2) Peng Cao (2011). Research on map matching algorithm for large scale probe vehicle data. Tsinghua University Master Thesis.

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