助言型ISAの長期効果の計測およびインセンティブプログラムの効果検証
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-55- プリ処理を行う目的は、トリップのGPSポイントによる候補対象リンク集合を作成するにあたり、頻繁にGPSデータがある大・小メッシュに含まれるリンク集合を抽出する作業が必要であるため、このような頻繁な作業を効率よくするために、曹が提案したマップマッチングアルゴリズムを参考して、対象エリアを大・小メッシュに分けてきた。 上記のようなマップマッチングアルゴリズムをpython言語で実現して、作成したプログラムを用いて、ISAアプリによるLOGデータを解析した。なお、LOGデータ解析に要する時間を更に短縮させることは可能であるため、提案したマップマッチングアルゴリズムを改良する余地があると考える。 7-3-3.出力結果の説明 前節では、ISAアプリによるLOGデータをマップマッチングするための方法について述べた。マップマッチング処理により、それまでは車両位置座標の連続データであるLOGデータを、経路上の車両走行位置情報及び走行経路データへの変換は可能となる。ここで、経路上の車両走行位置情報は、一次マップマッチング後のGPS座標から走行経路に構成される道路リンクのうち、『距離』が最も近いリンクの上にその座標を特定するものである。なお、その距離を求めるにあたり、マップマッチング後の座標からリンクの上に垂線の足はリンクに含まれない場合、GPS座標からリンク起点・終点ノードの距離のうち、近いものを『距離』とする。また、LOGデータの座標点を走行経路の上に走行位置として特定するにあたり、垂線の足、リンクの起点ノード、終点ノードのうち、座標点との距離は最も近いものをマップマッチング座標として特定する。 マップマッチング処理後に出力されるデータフォーマットとしては、GPS座標データを表 7-3、特定経路データを表 7-4に示す。前者はISAアプリによるLOGデータをもとに、マップマッチング結果を加えたもので、後者は特定経路に構成されるリンクID及び流入方向を保存するものである。

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