高齢者のおでかけによるQOLの変化と中山間地域のまちづくり方策に関する研究
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地域振興への協力意向に関する分析 4-5.現在、過疎地域や中山間地域において道の駅を核とした拠点づくりが進められている。買物施設が無い中山間地域における交通まちづくりの方向性として、『購買機能を備えたバス停や交通拠点づくり』が有用であるとの考えのもと、交通拠点における農産物の販売及び販売員としての協力意向を調査した。本節では、当該施策に協力意向を示した方の傾向を分析する。調査票には、以下の設問を設け、魅力度・協力意向の回答項目を設定している(調査票:図 3-16)。 ① おいでんバス乗換拠点(広瀬駅)に近接する「石野の里」の診療所開院日(月・金)に合わせて、農作物の直売所や移動販売車によって食料品が買物できるようになること。 ② 改良される西中金駅の周辺で、週2日程度、農作物の直売所や移動販売車によって食料品が買物できるようになること。 これらの施策に対して、農作物を販売したい・提供できる、販売員として協力できると回答した方は17名であった。協力意向者の属性を図 4-18に示すが、全ての方が「就労意向のある人」ではない。前期高齢者が70%、収入のある仕事を行っている方が47%である。 図 4-18 協力意向者の属性 協力者と生きがい意識との関連性を分析するため、協力者の居住地域(押沢・芳友、中切り、東広瀬)を対象に、協力-非協力を目的変数、生きがい意識別の回答項目を説明変数として数量化Ⅱ類を実施した。その結果、協力者は「何か新しいことを学んだり、始めたいと思う」「こころにゆとりがある」「自分の存在は、何かや、誰かのために必要だと思う」が高い傾向にある。 男性, 10前期高齢者, 12一次, 1あり, 8仕事したい, 10女性, 7後期高齢者, 5二次, 7なし, 9したくない, 6三次, 8主婦・パート, 10%20%40%60%80%100%性別高齢者区分キャリア収入がある仕事就労意向 37

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