シームレスな移動を支援する極小パーソナルモビリティに関する研究
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43 さらに、極小PMの受容性の高い被験者の属性を明らかにするため、自動車運転を減らす今後の意向と、試乗後の購入意向に関して、被験者属性とのクロス集計分析を行った。図 4-11に、年齢階級別の自動車運転を減らす今後の意向を示す。65~69歳で、とても思った被験者の割合が高く、積極的に自動車運転を減らしたいと考えるターゲットは、若い高齢者であることがわかった。なお、年齢階級と、とても思った被験者の割合に関係はみられず、70~74歳で、とても思った被験者の割合が最も低くなった。この要因はアンケート結果から明らかにはなっていないが、自由記述欄のコメント等から、家族からの自動車運転を反対される一方、自動車運転に対する自信がるというギャップが生じ始める年代であり、自動車の運転を続けたいという思いが現れている可能性も考えられる。 0%20%40%60%80%100%65-69(n=16)70-74(n=36)75-(n=15)年齢階級別の自動車運転を減らす今後の意向とても思った少し思ったどちらでもない~全く思わない 図 4-11 年齢階級別の自動車運転を減らす今後の意向 図 4-12に、徒歩圏の移動手段別にみた極小PMの購入意向を示す。普段、徒歩圏の移動にも自動車を利用している被験者のうちの55%が、極小PMを購入したい、または、ぜひ購入したいと考えている。徒歩・自転車で移動する被験者では24%であるのに対して、2倍近い購入意向を持っている。 以上から、普段、徒歩圏内でも自動車を利用して移動している若い高齢者が極小PMの普及ターゲットになると考えられる。

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