豊田市でPHVを導入するメリットに関する実証的研究
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1 1. 序論 1-1. 研究の背景 平成20年7月に、低炭素社会づくり行動計画1)が閣議決定された。その中には、次世代自動車の導入方針が含まれている。導入目標としては、日本のCO2排出量の約2割を占める運輸部門からのCO2排出量を削減できるように、当時、新車販売台数が約50台に1台の割合であった次世代自動車(ハイブリッド車(以下、HEV)、電気自動車(以下、EV)、プラグインハイブリッド車(以下、PHV)、燃料電池自動車(以下、FCV)、クリーンディーゼル車、天然ガス自動車等)を、2020年までに新車販売台数が2台に1台の割合で導入するという野心的な目標を目指した。その後、様々な導入支援や技術開発が行われることにより、次世代自動車の普及が進みつつある。図1-1にわが国の次世代自動車の普及台数の推移2)を示すが、HEVの保有台数が顕著に増加しているのに対して、それ以外の車種ではあまり普及が進んでいないことが分かる。今後、HEVのみならず、それ以外の車種を普及させるために、導入支援方策が更に展開されていく必要があると考える。 図1-1 次世代自動車の日本市場における普及台数の推移2) 次世代自動車の導入支援方策には、国や地方自治体の購入補助金、新たな燃料供給インフラの整備事業、税制優遇などが含まれている。現時点においても、国内各地で、次世代自動車の導入支援方策が展開されている。地方都市である豊田市では、運輸部門からのCO2排出量を大幅に削減できるように、EV、PHV、FCVといった次世代自動車の普及支援方策に取り組んでいる。例えば、EV、PHV向けの充電ステーションやFCV向けの水素ステーションの整備推進事業を行うとともに、EV、PHV、FCVの次世代自動車を購入する世帯に対して、補助金を支給している3)。今後、豊田市では次世代自動車のより一層の普及が期待されている。

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