豊田市でPHVを導入するメリットに関する実証的研究
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28 評価手法について、まずは愛知県で自動車4車種別(乗用車、軽乗用車、普通貨物車、小型貨物車)の燃費統計値を豊田市民の自動車移動データに適用し、自動車移動によるガソリン消費量やCO2排出量を把握した。そして、全ての乗用車をPHVに買い換えることを仮定したことで、2章で作成した電費・燃費の推計式による電費値・燃費値、愛知県の自動車3車種別(軽乗用車、普通貨物車、小型貨物車)の統計燃費値を乗用車の移動データ、乗用車以外の移動データそれぞれに適用し、導入後のガソリン及び電力消費量に基づき、導入前のガソリン消費量と比較した結果より、CO2排出量削減効果やランニングコストの節約効果を得た。 CO2排出量の削減効果について、平日ではCO2排出量が536トンを削減できるのに対して、休日では排出量が617トンを削減できる。なお、平日、休日共にCO2の排出量の削減率は63.0%である。また、平日、休日共に、豊田市の中心部では、CO2の削減率が最も高いことが分かる。 乗用車のランニングコストの削減効果について、平日、休日共に、藤岡以外の旧町村地域では、500円以上の削減効果が得られ、旧豊田市に比べて削減額が高いことが分かる。また、ランニングコストの削減額に基づき、ガソリン車を比較したイニシャルコストの回収年数の試算結果より、ガソリン車と比較したPHV追加したイニシャルコストの回収年数が長くないことが分かる。特に、藤岡以外の旧町村地域では、2年以内でガソリン車と比較したPHVの追加イニシャルコストを回収でき、旧豊田市地域に比べて、回収時間がより短くなることが分かる。 参考文献 1) 豊田市商業観光課.“豊田市の観光動向と課題”.豊田おいでんプラン 豊田市観光交流基本計画.2007,p.12-20. http://www.city.toyota.aichi.jp/division/ag00/ag02/1193825/03.pdf, (参照 2014-12-09). 2) トヨタ自動車.“アリオンA18の価格・グレード”. http://toyota.jp/allion/grade/grade5/, (参照 2014-12-10). 3) トヨタ自動車.“プリウスの価格・グレード” http://toyota.jp/prius/grade/grade6/, (参照 2014-12-11). 4) トヨタ自動車.“プリウスPHVの価格・グレード”. http://toyota.jp/priusphv/grade/grade4/, (参照 2014-12-12).

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