豊田市でPHVを導入するメリットに関する実証的研究
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22 図4-4に示すように、トリップ走行距離が20 km以下の割合は平日92%、休日88%である。よって、20 kmの電気利用走行距離を持つPHVでは、移動先で充電可能であれば、平日に92%、休日に88%のトリップ移動は電気モーターだけで走ることができ、ガソリン消費量の大幅な削減効果が期待できる。 4-2-4. 乗用車1日移動距離の分布 また、乗用車1日の移動距離に関する基礎集計も行い、集計結果を図4-5に示す。 図4-5 乗用車1日移動距離の分布 図4-5に示すように、乗用車1日の移動距離が20 km以下の割合は平日69%、休日59%である。そのため、20 kmの電気利用走行距離を持つPHVでは、家からバッテリーを満充電にして外出すると、移動先で充電しなくても、平日で69%、休日で59%の車が1日の移動を電気モーターだけで走行することができ、ガソリン消費量の削減効果が期待できる。 4-3. CO2排出量の現状把握 豊田市民の自動車移動によるCO2排出量の現状を把握するために、まずは自動車移動によるガソリン消費量を推計する。そして、ガソリンのCO2排出係数(2.32 kg-CO2/L)をガソリン消費量に適用し、CO2の排出量を得る。 そのために、本章は移動した自動車の車種に応じた燃費値として、平成25年の愛知県の車種別(乗用車、軽乗用車、普通貨物車、小型貨物車)の平均燃費値を、作成した自動車移動データに適用し、自動車移動によるガソリン消費量を推計する。そして、豊田市全域での自動車移動によるCO2の排出量を得る。 4-3-1. ガソリン消費総量 豊田市民の自動車移動によるガソリン消費総量は368,355リットル/日、休日422,893リットル/日であり、休日のガソリン消費量は平日に比べて54,338リットル多い。また、平日休日地域別ガソリン消費総量を図4-6に示す。

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