豊田市でPHVを導入するメリットに関する実証的研究
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19 4. PHVの導入効果についての評価 4-1. 評価の目的とフロー PHVの導入によって、CO2の排出量やランニングコストが大幅に削減できる効果が期待されているが、地域特性やドライバー利用距離の違いによって、削減効果が異なると考えられる。そのため、PHVの導入効果をより正確に評価するために、地域特性やドライバー走行距離の違いを考慮しなければならない。そこで、本章では、豊田市民の自動車利用行動を把握した上で、2章で作成したPHVの電費・燃費の推計式を用い、豊田市で地域別PHVの導入効果を評価することを目的とする。なお、PHVの導入効果を評価する際、軽乗用車、普通貨物車、小型貨物車を除き、全ての乗用車をPHVに買い換えることを仮定する。 図4-1に本章の評価フローを示す。本章は二つの柱で構成される。 一つ目は、豊田市民の自動車移動データに基づき、導入前の自動車移動によるガソリン消費量を推計する。なお、ガソリン消費量を推計する際、愛知県の車種別(乗用車、軽乗用車、普通貨物車、小型貨物車)の平均燃費値を豊田市での自動車移動データに適用している。 二つ目は、同様の自動車移動データに基づき、乗用車をPHVに買い換えることを仮定し、導入後の自動車移動によるガソリン、電力消費量を推計する。なお、PHVの導入によるガソリンや電力消費量を推計する際、2章で作成したPHVの電費・燃費推計式を乗用車の移動データに適用する。その後、導入前と導入後のガソリン消費量や電力消費量の結果比較に基づき、PHVの導入により豊田市で地域別CO2排出量削減効果やランニングコスト節約効果を検証する。 図4-1 評価のフロー

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