豊田市でPHVを導入するメリットに関する実証的研究
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15 豊田市で地域別世帯あたり乗用車の保有台数について、旧豊田市の北部、東部、藤岡地区、下山地区では世帯あたり乗用車の保有台数は多いことが分かる。また、小原、旭、稲武地区は、旧町村地区の中で、世帯あたり乗用車の保有台数が少ないことが分かる。 名古屋市で地域別世帯あたり軽乗用車の保有台数について、郊外地区での乗用車保有台数がそれ以外の地域に比べてより多いことが分かる。 3-2-6. 世帯あたり軽乗用車の保有台数 両市でそれぞれの地域別世帯あたり軽乗用車の保有台数を図3-4(a)、図3-4(b)に示す。 (a) 豊田市 (b) 名古屋市 図3-4 世帯あたり軽乗用車の保有台数(単位:台/世帯) 豊田市で地域別世帯あたり軽乗用車の保有台数について、旧豊田市南東部、下山地区、稲武地区では、世帯あたりの軽乗用車の保有台数が多いことが分かる。また、旧豊田市の中心部では、世帯あたりの軽乗用車の保有台数が少ないことが分かる。 名古屋市で地域別世帯あたり軽乗用車の保有台数について、郊外地域で軽乗用車の保有台数がそれ以外の地域に比べてより高いことが分かる。また、名古屋市中心部及び港区では、世帯あたりの軽乗用車の保有台数が少ないことが分かる。 3-3. 推定結果及び考察 本節では、世帯の自動車保有行動を表現できる2変量オーダードプロビットモデルを構築する。モデルは世帯内で軽乗用車及び乗用車それぞれの保有台数をモデル化するとともに、軽自動車と乗用車の保有台数相互関係も考察できる。本章の用いた2変量オーダードプロビットモデルの仕組みは図3-5に示す。 図3-5に示す2変量オーダードプロビットモデルを第5回中京都市圏パーソントリップ調査データから作成した豊田市及び名古屋市両市それぞれのサンプルデータに適用し、推定結果の比較より、両市で世帯の自動車保有行動特性の共通点と相違点を明らかにする。なお、パラメータを推定する際には、最尤推定法ではなくて、ギブスサンプリングアルゴリズムを用いて、未知パラメータベクトル、誤差項の共分散行列などを同時推定する6)。

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