走行実態に基づいたスマートドライブの提案に関する研究
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6 2.環境と交通安全の視点からみた速度マネージメントに関する動向 2-1.大型トラックのスピードリミッター義務化 国土交通省では、高速道路における大型トラック(車両総重量8トン以上又は最大積載量5トン以上)の事故防止を目的として、平成15年9月1日より速度抑制装置(90km/hを超えて加速できないスピードリミッター)の義務付けを行った。その効果・影響評価によると、一時期、インターチェンジから流入する車両と大型トラックとの事故が増加する傾向が見られたものの、交通事故及び二酸化炭素の排出量について一定の低減効果があると推測している(参考文献 2-1)。効果・影響評価の概要を以下にまとめる。 (1)事故低減効果 大型トラックの交通事故への影響変化を見ると、高速道路での事故発生件数は全体的に減少傾向にあり、平成17年の大型トラックの死亡事故件数は、平成9年から平成14年の平均件数より約40%低減している。 (2)二酸化炭素の排出量低減効果 スピードリミッターを装着して走行速度が低下することにより、燃費向上の効果があることが認められる。今後大型トラック全車にスピードリミッターが装着された場合には、高速道路を走行する全体の自動車から年間55.5~118.5万トンのCO2排出量※が削減されると推計される。 ※これは、京都議定書目標達成計画(平成17年4月28日閣議決定)で定められた運輸部門における削減量(2,450万トン)の約3%に相当するもの。 (3)交通流等に与える影響 スピードリミッター装着車の混入率が高くなると、平均車速が低下する傾向にあるが、渋滞の増減や高速道路の走りやすさに与える影響について明確な傾向はみられなかった。 また、輸送の長時間化などの影響が一部に見られたが、物流体系や大型トラックドライバーの勤務体系に大きな変化は認められなかった。 2-2.規制速度に関する動向 平成18年度から「規制速度決定の在り方に関する調査研究検討委員会」によって、より合理的な規制速度決定の在り方についての検討がなされ、最終年度であった平成20年度には、調査研究検討委員会から、一般道路、生活道路及び高速道路等における規制速度決定の在り方に関する報告書(参考文献 2-2)が提出された。その要旨を以下にまとめる。現
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