走行実態に基づいたスマートドライブの提案に関する研究
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83 ⑤速度抑制の効果 朝は車両が多いため、決めた速度を守れないので、帰宅(夜)時に高速道路を使って調査を行った。高速道路の利用距離は32kmであり、目標速度を100km/hから90km/hに低下させることで、100km/hでの走行可能距離64kmは5km、7%増加した。さらに、80km/hまで20km/hの低下にさせると、8km、12%の増加となった。なお、走行に必要な出力(kW)は、100km/hから90km/hにすることで23%の低下、さらに80km/hになれば40%の低下になると計算された。一方、目的地までの時間はそれぞれ2分、4.5分長くなったが、微々たるものであった。 5-2-4.まとめ 常に目的地にたどり着けるかという不安が付きまとう、実際の一充電走行可能距離と通勤距離が同程度であるボランティアの利用実態データをもとに、距離の不安を減じる対策として、速度抑制や補機の利用中止等の運転者の対応を取り上げた。試験車の基本的な性能として、一般道と高速道路の走行、補機利用における電力消費率を求めた。高速道路走行は一般道に比べて、平均速度が1.4~1.9倍高い、平均の電力消費率は1.2~1.3倍大きい、補機のうちヒーターは電力消費率が1.4倍大きくなるほど影響が大きかった。これらの結果をもとに、最高速度抑制による走行距離の延長効果を評価し、高速道路における10km/hの低下により7%、20km/hの低下で12%の距離延長効果を明らかにした。 参考文献 参考文献 5-1 松橋啓介、加藤秀樹:低炭素社会に向けたエコドライブの役割、環境情報科学、No.38、Vol.4、2009 参考文献 5-2 Y. Kondo et al, "Evaluation of a Commercial Small-sized Battery Electric Vehicle in Actual Use" , WEVA Journal Issue 1, Volume 2, 10-17, 2008. 参考文献 5-3 Chris Walsh, Steve Carroll, "UK electric vehicle case studies-fleet integration", the proceedings of EVS26, 12pp, CD-ROM, 2012 参考文献 5-4 Y. Kondo et al, "Evaluation of Electric Vehicles based on Long-term Travel Activity Data of Passenger Cars", WEVA Journal, Volume 4, 787-792, 2012 参考文献 5-5 Zhenhong Lin, "Measuring Range Anxiety: the Substitution-Emergency-Detour(SED) Method, the proceedings of EVS26, 6pp, CD-ROM, 2012 参考文献 5-6 T. Kahn et al, "Designing the Human Machine Interface to Address Range Anxiety", the proceedings of EVS26, 11pp, CD-ROM, 2012

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