走行実態に基づいたスマートドライブの提案に関する研究
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72 5.次世代自動車における速度マネージメント導入効果 5-1.次世代自動車のスマートドライブ効果 エネルギー効率の高いハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車等の次世代自動車であっても、ドライバーの運転方法によって燃費や電費を改善する余地があると考え、次世代自動車であるハイブリッド車と電気自動車におけるスマートドライブの効果評価を行った。 5-1-1.評価の方法 ガソリン車と共通のスマートドライブとしては、次の運転方法が有効であると考えられる(参考文献 5-1)。 ・定速走行:速度規制を遵守して、必要以上に加速しないことがポイント ・早めのアクセルオフ:減速時にブレーキで熱として捨てられる運動エネルギーを有効に活用。また、赤信号から青信号に変わるタイミングの交差点においては、次の加速の前に減速しすぎないことで、次の加速に必要なエネルギーを削減 そこで、これらのスマートドライブ方法の達成度を段階的に模擬した走行速度パターンを作成し、独立行政法人国立環境研究所が所有するシャシーダイナモ設備を用いて、ガソリン車(3車種)、ハイブリッド車(1車種)、電気自動車(2車種)について、スマートドライブ達成度と燃費、または、電費の改善効果を計測した。 作成した走行速度パターンを図 5.1~図 5.4に示す。なお、達成度の高い順に、ECO-S、ECO-A、ECO-B、ECO-Cと命名した。 0204060800100200300400500600車速(km/h)経過時間(sec)ECO-Sモード(走行エネルギー:277kJ/km, 最高速度:56km/h, 平均車速:28.7km/h) 図 5.1 スマートドライブを模擬した走行速度パターン(ECO-S)

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