走行実態に基づいたスマートドライブの提案に関する研究
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53 3)エネルギー変換効率 淡路会場の結果では、加速時に必要な運動エネルギーは減少しているにもかかわらず、燃料消費量は増加していることが明らかとなった。これは、ガソリンの熱エネルギーを運動エネルギーに変換する際のエネルギー変換効率が低くなったためと考えられる。そこで、エネルギー変換効率が低下した要因を検証するため、燃料消費量が増加した被験者の走行データをケーススタディとして分析を行った。 図 3.42に、エコドライブ講習受講前後でのトリップ全体の走行速度パターンの変化を、図 3.43に、検証のために注目したショートトリップの走行速度パターンの変化を示す。 ショートトリップの走行速度パターンをみると、受講後は、ゆっくりとした発進加速(ふんわりアクセルeスタート)や最高速度の抑制(目標速度を控えめに)が実施されていることがわかる。なお、受講前、受講後ともに、740m付近で時速40kmとなっており、この時点での比較が可能である。 0102030405060050010001500200025003000速度(km/h)距離(m)受講前受講後 図 3.42 ケーススタディのトリップ速度パターンの変化

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