公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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68務費をどう圧縮して、コストを下げるか、一方で、一人当たりの生産性を上げていくか、これは効率化の問題で、短距離と乗合がキーワードになる。 だったらいくら稼げば乗ってくるのかという指標の建て方が、既存の考え方でいくと合わない。モデルを持ち込んでいって事業性としては成立しますという絵が描けるかというのが、自治会の人やタクシー会社を巻き込むにしてもいけない。 行政もやってくれと言うのであれば、これだけは負担してくれと言うのが言えないといけない。みんなその辺が曖昧でいいとこ取りの話だけしていると、まとまらない。 タクシーという名前ではないかも知れないが、どういうような事業モデルになるのか、採算性はどうなるのか、労務形態を全く変えるという前提でやっていく。またそこの労働力は二種免許の問題もあるが、女性の活用や地元で働けるという、地の利を持っていないといけない。地域の人たちがそれを支える。 地域が資産を持ち寄って、こういう風に運営すれば採算が合うというモデルを作らないといけない。 ODマッチングという話があったが、このサービスで一番難しいのは、忙しいときは電話がパンクし、暇な時間はみんな遊んじゃう。この平準化されていない需要と供給のマッチングをどうとるか。 他のサービスとの連携をきちんとやらないといけない。電車とのマッチングはそうだが、人がどこかにたまっていることになる。病院もそう。予約診療にも関わらず、みんな朝8時半に行って、出てくるのは13時頃。中で3~4時間平気で待っていて、中に入ると人がごった返している。あれを病院の仕組みと交通手段の仕組みをマッチングさせたらもっと平準化するのではないか。 病院の例は極端な仮説だが、電車とのマッチングをきちんとすれば滞留はなくなる。そうすると計画運行ができるようになる。需要と供給の関係を今よりは行き当たりばったりではない関係にできる。そうするとコスト面でも運営面でも楽になる。タクシーだけでがんばるのではなく、他のサービスとのマッチングを考える工夫がいると思う。 頭から病院やショッピングセンターを巻き込もうと思って横浜の取り組みをしている。彼らも受給の問題はある。病院も足の問題がある。それをいかにマッチングが取れるかと言うことで、異業種との連携をしたい。その一つがコストを事業性としてはじくか。システム系はおそらくそれぞれが抱え込んでやるのではなく、もう少し共有できないか、あるいはもう少し大きな塊でできないかと思っている。 川地 本来であれば病院に行くという予約をすると、移動から全部ワンストップでできて、その人の動きをコントロールできるのがスマート。そうするとみんな待

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