公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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52受けている住民が行政がやるものは安いというところから始まっているので、適正な料金になっていない。デマンドは公共サービスというイメージがついている。 山田 トータルでいくらお金を出しているのですか、と言うことを考えると、デマンドに必要な費用と、タクシーを活用した際の費用を考えると、タクシーを活用した方がはるかに効率的な場合があるという話をしたことがあるが、自治体の人もそういう検証をしたこともないし、できないので、いくら持ち出しがあるかという金額ベースで検証してはという話をしたことがあるが、サービスを提供する側としても、タクシーを使ってもらうという意識を持ってもらえれば、事業としてもがんばろうと言うことになる。なかなか既存のものを活用してもらうという話にならない。 加藤 この研究会でタクシー的な費用構造の前提の元で、デマンドに近いようなサービスをこういう価格で提供できると言うことをきちんと提示することができれば、それがデマンドでやるよりも便利だとか、公的負担が安くすむとか、余計なシステムを入れなくてすむとかということをモデルとして示して、提案できれば大きい。 私としてはエリアタクシーを提案したい。一定のエリアの中であれば乗合になるかもしれないがいくらで乗れるというもの。 山崎 目指すところはそこかなと思う。 福本 エリアタクシーのようなものは、中津川でデマンドの不満として、目的地以外行けないというものがあるので、同じ車に乗っていてもいいが、この先はタクシーのメーターを入れますよというのが簡単じゃないですか、という話をしたことがある。デマンドからタクシーにシームレスにつながっていく話なのだが、タクシー側から見れば、このエリアはいくらで行けると言うことを決めておいて、それを外れたらメーターで上がっていくというやり方。 加藤 スマホのゲームみたいなもの。ここまでは無料。この先は課金が発生する。 そういうのがシームレスでいいと思う。そうすれば、少し越えたいからと言ってタクシーの需要も出てくる。 福本 それはデマンドを導入したら、帰りに都合が良いものがないからとタクシーの利用が増えるのと同じで、客を底上げすることになる。 山崎 豊田でかつて商工会議所がミッドナイトタクシーをやっていた。夜、公共交通がなくなった後にお店が負担してタクシーチケットを出して乗合でというのがあったが、あれがエリアを過ぎた後追加で払っていたという話があった。 玉木 タクシー事業者だけじゃなくて、お店などとうまく持ち出しあいながら費用を出していかないと、単独では難しい。 加藤 単独でやろうとすると、稼働率を上げるか、乗合率を上げて密度を高めるしか
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