公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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3図 2-1から中部地方においては人口1万人あたりにつき10台以下の一般タクシーが供給されている市・郡がこの地方においては一般的であることがわかる。なお、中部地方全体での人口1万人あたりの平均タクシー供給台数は11.26台である。 2-2.市郡単位でのタクシー供給状況 次に、市郡単位でのタクシーの供給状況について詳細に検討する。中部運輸局から提供されたデータを用いて、交通圏を構成する市・郡単位での一般タクシーの供給状況を表現する。 市郡別人口1万人あたり一般タクシーの台数を図 2-3に、福祉タクシーの台数を図 2-4にそれぞれ示す。また、タクシーの供給が行われていない市郡を表 2-2に示す。 一方、交通圏単位でこれを見たものを図 2-5および図 2-6に、交通圏別でタクシーの供給が行われていない地域を表 2-2にそれぞれ示す。これらを比較すると、交通圏単位でタクシー(一般)の供給のない地域は、3地域(関市(旧洞戸村・板取村・武芸川町の地域)、中津川市(旧山口村)、浜松市(旧天竜市))にとどまるが、市郡単位では大きく拡大することがわかる。 表 2-1に示した一般タクシーが存在しない市・郡のうち、都市部に位置する愛知県西春日井郡、知多市、岩倉市などは、営業所が存在しないものの、タクシー乗り場が設けられていたり、近隣市からタクシーが配車されていたりするなどすることから、タクシーの利用が困難とは考えられないが、その他の中山間地域においては、遠隔地であることを理由にタクシーの配車が断られるなどのケースが考えられ、実質的にはタクシー空白地帯となっていることが推察される。
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