公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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47福本 それはわからない。ただ、イギリスの例で言うとDRTはコミュニティトランスポートの組織が多いので、何とも言えない。 加藤 ボランティアだと一回いくらという感じなのか? 福本 運転者も有償の人と無償の人がいる。 筒井 運行方式別の契約方法について、16ページにあるが、ドアトゥドアではキロ単価の契約が多い、ルートエリアは1運行あたりの単価となっていて、単純に欠損補助だけではない。 加藤 そもそも欠損ってどういう風に計算する?欠損は時間で計算しているのか、距離で計算しているのか? 山崎 最初に自治体と契約するときの積算額があって、それに満たない分では? 筒井 そうです。 全体の事業経費がこのくらいという見積額を提示させておいて、運賃収入との差額だけで契約を結んでいる。見積もりの積算根拠自体精査しているかどうかはわからない。 山崎 先ほどのグラフは要は自治体の支出?ということは自治体の欠損補助額ということになりますね。 福本 事業者がこの契約方式では厳しいから変えてほしいといった事例があるかどうか 筒井 可児市の例がそう。 福本 変えてとまでは言っていないが、変えてほしいと思っている事業者はたくさんあるだろう。美濃市の美濃タクは本当はきついと言っていた。 加藤 需要の多いところはそうだろう。キロ単価とかだと片手間で時々出てくるというようなもの。空車活用で考えているか、フルで充てるかで全く違ってくる。江南のいこまいかーがそうだった。空車活用で始めたらそちらにたくさん回ってしまってタクシーができなくなってしまった。結局充てなければならなくなって収支が悪くなった。 山崎 みよしの乗合タクシーも空車を充ててということではじまったもの。 福本 みよしは運転手の不満が多い。 山崎 だんだんそれが出てきた。厚生病院に行く人が増えたとき。 筒井 契約を見たが、みよしは格段に安い。 山崎 1回あたり300いくらの契約だった。 加藤 それはある種たちが悪い。本当にいい仕事の間を少し埋める小銭稼ぎであればよいが。 筒井 タクシー事業者が通常のお客さんを運ぶような、ある程度都市に近いところであれば空車活用もしやすいところがあると思うが、中山間地域で予約の時だけ

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