公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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46加藤 そこは注意しないといけない。 多くの事業者が本当はこれだけかかっているのに、自治体からこれだけしかもらえないから嫌だという、デマンドが自治体にとっては良くて、事業者にとって嫌だというのは、自治体から見れば動いているときだけのコストだけを見る、キロ単価とか時間単価で契約したがるが、事業者からすればいつあるかわからないので貼り付けているコストがかかる。にもかかわらず、自治体が努力せずに客が少ないからこれだけしかもらえないというギャップを見ることが大切。筒井 今回の分析では、契約が正しいものかどうかは精査していない。ゆえに、加藤先生のいうように、ドライバーも車両も確保してそういう契約をした上で高い経費を払っているにもかかわらずあまり稼働していないので高くついているケースもあれば、事業者のリスクが高い状態で上手に契約している自治体もあるので、適切な契約方法ができているかというとケースバイケース。 加藤 バスも含めて、契約の時の契約額の決定の根拠がすごく問題。キロ単価がバスでは普通だが、燃油サーチャージがいるのではないかとか、貸切バスは時間距離併用制だが時間が8割、距離が2割、人件費と車両のシェアなのでこうなっているが、それに近い時間単価の方が良いのではないかとか、デマンドでキロ単価というのは話にならないのではないかと思うが、国交省の補助はキロ単価となっているので、根本的に問題。 福本 補助のキロ単価も実車キロ単価。関市のデマンドの例で言うと、補助をもらっていない理由が実車キロがわからないというもの。運転手は迎えに行くところも人件費がかかっているので変な気がする。 加藤 この運行経費は自治体の運行支出と考えると、この数字では適材適所選定はできない。本当の運行経費を知らないと。少なくとも事業者から見たら、本当の経費がわからないと手が出せない。 福本 運行経費のグラフは打ち合わせで頼んで作ってもらった。相場がわかるようにということで、コミバスと比べて自分がどこかというのをわかるようにという趣旨だった。 加藤 コミバスは8時間貼り付けが普通で、ずっと稼働しているので全く違う。 筒井 自治体が実質的な経費構造を事業者から報告してもらっていて、把握していて契約を結んでいるかと言うことについては情報を得ていない。調査できたのはあくまでも自治体がどれだけのお金を払っているかと言うことなので、実際のガソリン代がいくら、どれだけ走っているか、運転手の拘束時間などはわからない。 加藤 海外のデマンドはタクシー会社に委託しているのか? 福本 タクシー会社やバス会社がやっているのはある。 加藤 そういうところの経費算定は?
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