公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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44名古屋にいた時は、本山から家までなど、荷物が多い時など結構使った。 加藤 そういうところに活路があるのかもしれない。ある程度公共交通があって、2000円を超えないようなところであれば、足として乗るというので子育て世代などが支払い能力があれば使ってくれるかもしれない。高齢者は支払い能力がないので、半額補助くらいすればかなり利用してもらえるだろう。 そういう意味では高齢者3割引をしている蒲郡のデータを見た方がいい。ただ、財政的に破綻しそうだが。 筒井 ずっと利用者が増え続けていて、最初はチケットの配布枚数に上限がなかったが、上限を作って、年間200枚まで、100枚までと減ってきて、最近では配布の対象年齢を上げようという議論も出ている。 単純に税負担が毎年上がり続けているので、どこかでキャップをかけないと財政負担が大きすぎるという話になっている。 玉木 支払う絶対値としてこのくらいまでは払ってもいいということなんだろう。 福本 前回、前々回の議論で、高付加価値サービスになっていくか、付加価値はないが日常の下駄代わりに使えるかという話があったが、今の日常、非日常という話は関係しそうだ。 付加価値がないというのは相乗りにするようなものが日常の足となり、非日常のビジネスは付加価値の高いものというようなサービス、ハイヤーに近づけるということかもしれないが。LCCみたいなもの。 加藤 私の考えはそういうこと。今のタクシーはどっちつかず。 かなり気軽に乗るものと、ここぞというときに奮発するものの2つになるのでは。 福本 イギリスのバスだが、Stagecoachという会社が、豪華な車両を使ったStagecoach Goldというのを走らせている。一方で、LCCのバス版であるMagic Busというのもある。長距離にもCity LinkとCity Link Goldというのと、安いMega Busというのがある。それのローカルバス版。バスでそれをやってもという気がするが、タクシーのほうがそれに合っているのではないかと思う。加藤 名古屋ぐらい大きな都市ならそういうバスもあり得る。 筒井 残業後のリムジンタクシーなどはありがたい。終電を乗り過ごした後に帰るときは悪い車両に乗りたくないので、リクライニングする車両を配車してくれるなどはありがたい。 加藤 この研究会でタクシー会社のヒアリングは考えているか? 山崎 もともとアンケートをやっておいて、面白そうな会社をヒアリングするという話だった。 福本 金子課長からはチームネクストと連携してはという提案をいただいている。 加藤 喋りたい人はたくさんいる。
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