公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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39加藤 全国レベルでやるのなら、空港の有無はダミー変数になるだろう。いかにもタクシーを使いそうな施設があるかどうかがダミー変数となるだろう。ただ、中部でやるとそうは行かない。 福本 前々回の研究会で盛り場の有無の話が出たので、入れられないかと思ったが。加藤 飲食店数を入れてはどうか? 山崎 大雑把に多変量解析するのであれば飲食店数を入れるのもいいと思う。 加藤 全部のデータを生で入れているが、人口あたりなどにして入れるのもある。規模も大事だが、密度も大事である。 福本 高齢化も入れようかと思ったのだが、事前に単相関を見たときに、あまり関係がなさそうだった。ビジネスユースなどに比べると少ないので関係がないのかもしれない。 加藤 高齢者はタクシー会社にとっていいお客さんなのか? 山田 少し前までは高齢者がターゲットになるという話をよく聞いたが、最近少し変わってきて、事業経営という観点では子育て世代、若い世代を取り込むという意識に少しずつ変わりつつあるという印象がある。 人口についても、ビジネスユースであれば昼間人口、昼夜間人口などを織り込めないか。 高齢化はあまり気にしなくていい印象。 玉木 我々の活動の中では、高齢者は使いづらいというので敬遠する傾向がある。東京でビジネスユース中心となると、効率を上げたいということになって、高齢者はモーションが遅いということがあったり、近場利用が多いので、長距離を狙いたいドライバーにとっては、高齢者は扱いづらいようだ。事業者も利用者もお互いに敬遠するという印象がある。 福本 ビジネスユースであれば、事業所数も関係あるかもしれない。 加藤 事業所数よりも生産額などの方がいいのでは。 福本 タクシーで圏域をまたぐことはあまりないと思うので、発生集中量。 加藤 通常それは昼間人口や夜間人口の関数である。 昼間人口が意外に大事かもしれない。 山崎 昼間人口のデータはあるのか? 福本 昼夜間人口比率は分かる。 加藤 国勢調査にある。 筒井 免許保有率や自動車の保有状況は影響するのか?この単位ではあまり関係ないかもしれないが。 加藤 クルマ保有が多いほどタクシーは乗らないという仮説ですか?クルマ保有が多いほど公共交通がないので乗るという仮説もあり得る。

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