公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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22.中部地方におけるタクシーの供給状況 タクシーを地域公共交通として活用するためには、地域にタクシーが供給されているかどうかを把握する必要がある。なぜなら、タクシーが供給されていない地域においてはタクシーの活用ではなく、自家用有償運送やデマンド交通の導入といった他の手段を検討しなければならないからである。 日本においてタクシーは、複数の市・郡からなる交通圏単位で営業区域が許可されており、発地もしくは着地のいずれかが営業区域でなければならない。また、正当な事由なくしては運送の引け受けを拒絶することはできない。このため、許可された営業区域で呼び出しがあった場合、タクシー事業者は原則として運送引き受けの義務があるが、実際には営業所から遠く離れた地区ではタクシーの呼び出しが断られるケースもあり、交通圏単位でタクシーが供給されているかどうかを把握するのみでは実態が表現できない。 2-1.平均的なタクシーの供給状況 まず、タクシーの一般的な供給状況を見るために、市郡単位で人口1万人あたりのタクシーの供給台数を見る。市郡別人口1万人あたりの一般タクシー供給台数を図 2-1に福祉タクシーの供給台数を図 2-2に示す。 図 2-1 市郡別人口1万人あたりタクシー供給台数(中部5県・一般タクシー) 図 2-2 市郡別人口1万人あたりタクシー供給台数(中部5県・福祉タクシー) 199739600010501001500台10台以下20台以下30台以下40台以下50台以下60台以下60台より多い(⾃治体数)(台数)337440842010204060800台1台以下2台以下3台以下4台以下5台以下6台以下6台より多い(⾃治体数)(台数)
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