公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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35関口 なんとも言えない。 玉木 事業計画を作ってみると、8~10時間働く人を抱えると難しいので、4時間とか6時間といったような需要が集中する時間に働ける仕組みも含めてあると計算上は成り立つだろうという状況。 清原 移動サービスだけを取った時には需要は変動していくが、我々が今見ようとしているのは、移動の目的となる別のサービス。別のサービスが独立したサービスを行っているから、もしかしたらそこで時間のバッファがあるのではないか。例えば、医療施設で診察を受けるために沢山の人が待っている。あの時間に移動をすればもしかしたらすべての時間を移動しているということになるかもしれない。前後のサービスも含めた全体のサービス設計をやっていくというところに活路があるのではないか。 関口 大病院を観察に行くと、朝9時に診察券を出しに来て、待っているか、帰っちゃうかしている。待っているということは病院にとって見ればスペースを設けているということになるが、我々製造業の目から見ると無駄である。それを上手に一個流しに持っていくとして、それに合わせた移動手段を計画するとスムーズになる。ある要素ではなく全体に着眼することで平準化する。 病院もいろんな問題を持っているので、それをくっつけられないかと思っている。 加藤 一言で言えないが、ここ1週間位に同じような話を偶然聞いている。それと自動運転を目指すことで交通事故を減らすという成長戦略とか、東京オリンピック・パラリンピック対応のことなど、国家戦略的なことも動き始めているが、それとは関係しているのか? 清原 特にそこを目標にしているわけではないが、何らのターニングポイントにはなるだろうと思っている。 加藤 それに関わりそうな売り込みが次々来るし、逆にそれをやらないかというオファーも来ていて、頭が混乱している。 今日新しかったのは、待合室は在庫という発想。これはタクシー業界には全くないし、運賃が固定なのでレベニューマネジメントができない。タクシー業界はそれに今一生懸命取り組んでいるが、実は在庫をすごく持っていて、運賃が変えられないので、製造業的な発想からは後ろ向きになっている。それと、どこかの段階でこういう試みがバッティングするだろうと思う。 30ページの図にナビと利用者側からの予約システムとICカード、もしくはIDカードが付加されるとひと通りのシステムになると思う。 ただ、ナビはナビタイムや駅すぱあとみたいなものがあるし、ICカードもいろいろあるし、配車もNTTや東大、トヨタなどいろいろある。車両はよく考えられていると思うが、売りは全体としてどう組み合わせていくかという商社的な
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