公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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144-3.各事業環境におけるタクシー事業者の状況 事業環境がタクシー事業者の規模に影響を与えているかどうかを確認する。事業者の規模はアンケートにより得られた各社の総保有台数を用い、全国ハイヤー・タクシー連合会7)の区分に準じて一定の台数毎に区分した。 事業環境別に各社の規模を集計した結果を図 4-3に、各事業環境における事業者の平均値等の指標を表 4-2に示す。事業環境が厳しくなるほど、小規模な事業者の割合が大きくなっている。名古屋交通圏においては50両を超える大規模事業者が5割以上を占めているが、中山間地域においては31両以上の事業者は存在していない。 図 4-3 事業環境別の事業者の規模(台数) 表 4-2 事業環境別の事業者規模(台数)の状況 平均 最大 最小 標準偏差 事業者数 名古屋 71232653.1739 都市地域(大) 63349173.8547 都市地域(中) 604415101.1933 都市地域(小) 22144234.0024 中山間地域 102318.5112 次に、事業環境別に兼業の有無を集計した結果を図 4-4に示す。名古屋交通圏、都市地域(小)の地域においてはタクシー専業の事業者が多い。中山間地域においては兼業を行っている事業者の割合が多い。なお、兼業の内容は、貸切バス、路線バスといった運輸関係が多いが、名古屋交通圏においては不動産など運輸関係以外の兼業も見られた(図 4-5)。 0%20%40%60%80%100%名古屋(N=39)都市地域(⼤)(N=47)都市地域(中)(N=33)都市地域(⼩)(N=24)中⼭間地域(N=12)10両以下11〜30両31〜50両51〜100両101両以上※1%有意

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