ゾーン30選定方法に関する研究
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10 3.周辺土地利用と道路ネットワークから見た交通事故発生レベル予測モデルの提案 豊田市をケーススタディエリアとして、先に整理した道路ネットワークおよび周辺土地利用の影響を考慮した交通事故発生レベル予測モデルを提案する。提案にあたっては周辺土地利用と交通事故の関係性について既往研究を中心に整理したのち、上述の流れに従って指標の選定、分析方法の整理を行いモデルの構築を行う。得られたモデルについてその特性を整理するとともに、当該モデルを活用した具体的対策箇所の提案を行う。 3-1.周辺土地利用と交通事故の関係性 土地利用と交通事故の関係性を捉えた既往研究をレビューしたところ、次のように整理することができた。まず、Noland, R.B.& Quddus, M.A.14)、Ladron de Guevara, F., Washington, S.P. & Oh, J.15)、Wier, M., Weintraub, J., Humphreys, E., Seto, E. & Bhatia, R.16)らが指摘している人口密度と従業者数である。人口密度が高く、従業者が多い地区は交通事故も多いことが示されている。また、Pulugurtha, S. S., Duddu, V. R. & Kotagiri, Y.17)の研究では住居が中心となる複合的な土地利用、都市住居、高層住居、商業、業務地域では交通事故が多いことが示されている。その他、Kim, K., Brunner, I.M. & Yamashita, E.Y18)、Quddus, M.A19)らによって、貧困地域、自動車を持たない世帯の居住状況、経済産出量なども交通事故の発生と関連があることが明示されている。 これらの整理を踏まえ、本研究にて使用する指標を選定する。まず、人口密度、従業者数については、国勢調査等によって参照が可能である。本研究では当該データについて、ESRI社の提供するArcGISデータコレクションスタンダードパック2014に包含される基本統計データ(4次メッシュ)を活用することで対応する。次に複合土地利用、都市住居、高層住居、商業、業務地域については、我が国の都市計画区域内で指定される用途地域である程度の対応が可能であると考えられる。当該データについては、国土交通省が提供する国土数値情報にて参照可能な用途地域データ(平成23年度作成)を活用する。なお、貧困地域、自動車を持たない世帯,経済産出量などの指標については、我が国で一般的なデータセットとして提供されていないため課題と認識しつつも本研究では考慮しない。 3-2.分析方法 本研究における分析(推計)の単位は図3-1に示すように4次メッシュとした。これは、他地域への応用が容易であることと、実際の設定においては、地域の実情に応じた微調整が必要になることが予想され、おおよその検討がつくようなマクロ的整理の方が議論しやすいと考えられるためである。 次に本研究における幹線道路と生活道路については、幹線道路・生活道路の分類を他地域での応用を踏まえて便宜的にデータセットの揃う道路幅員5.5m以上を幹線、5.5m未満
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