ICTを活用した速度提示に関する社会実験(その2)
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21 4-3.意識調査から見たISAの受容性とインセンティブ効果 第3回説明会時に実施した意識調査アンケートのSP設問の分析により、道路種別の違いや金銭的インセンティブ施策がドライバーのISA受容性に与える影響について考察する。以下は平成26年度土木学会中部支部研究発表会での発表(3月6日、豊橋技術科学大学、発表者:杉原暢)概要からの抜粋である。 (1)SP設問の設定 SP質問調査は、条件因子としてISAの種類(助言型・強制型・解除可能(自発)型)、対象道路(生活道路のみ・幹線道路のみ・全道路)、搭載に伴う金銭的インセンティブの種類(自動車税減税・保険料減額・ガソリンチケット)、金銭的インセンティブの大きさ(年間6,000円、年間12,000円、年間18,000円)を設定し、直交割り付けを行い9ケースのSP質問を用意した。そして、初期費用1万円と維持費1千円がかかることを前提に各ケースのもとでのISAの搭載意思について調査した。表-2にその例を示す。なお、被験者20名のうち14名が追加プログラムを実施している関係上、走行データと意識調査は6名分のデータを用いる。SP質問調査は20名分のデータを用いる。 (2)走行実績の考察 Phase1とPhase2を比較しISAによる挙動面での変化を分析する。図4-3より制限速度区間別に速度超過距離割合を見てみると、30km/h規制区間を除く全ての規制区間にて超過距離割合は減少した。特にゾーン30区間では他区間と比べ大きく減少しており、走行速度別距離割合(図4-4)をみてもこの傾向は明らかである。 図 4-3 制限速度区間別の速度超過距離割合

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