ICTを活用した速度提示に関する社会実験(その1)
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125 サイン曲線ハンプ通過時の速度変化12) 8-2.適用課題の整理 (1)効果の範囲 DSDSは運転者の「意図しない」速度超過に対して「気づき」を与えることで適正な速度を促すという仕組みであるため、そもそも運転者が「意図して」速度超過をしている場合、効果を発揮しなかった。例えば意識調査でDSDSを体験した8%の方は規制速度以上で走行したと回答している。よって、若年層など速度超過をしやすい人々は勿論のこと、明らかに速度超過をしてしまいがちな空間(生活道路であるが周りに何もない、道路幅員が広いなど)ではその効果の範囲が限定的になる点を踏まえる必要がある。 (2)適用箇所 今回の社会実験では、DSDS下流側に住宅地が密に並ぶ刈谷市の場合に比べ、DSDS下流側に住宅地があまりみられなかった豊田市の速度抑制効果が小さかった。よって、運転者が素直に「速度抑制をすべき」と考えるような空間の入口部において、整備を進めることがその高い効果を期待する上で望ましい。 (3)整備に対する説明責任 DSDSはハンプなどの物理デバイスに比べて効果がわかりづらく、費用対効果について懸念される。よって、DSDSは適正に設置されれば、通常の物理デバイスの「点的」効果に対して「線的」効果を発揮すること、生活道路では数キロの速度抑制でも事故被害軽減という点からは高い効果が期待できることについて説明することが望ましい。
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