平成25年度 走行実態に基づいたスマートドライブの提案に関する研究
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6 2.生活道路のスマートドライブに関する評価 近年、生活道路での交通安全に注目が集まっており、生活道路の規制速度を面的に時速30km以下とするゾーン30の導入が始まった。しかし、ゾーン30が導入され、規制速度が遵守されるようになった場合に、二酸化炭素排出量はどのように変化するかといったスマートドライブとの関係性については明らかになっていない。また、ゾーン30における規制速度の遵守が二酸化炭素の排出量削減に寄与することを明らかにできれば、交通安全の推進と低炭素社会の推進の両方の観点からゾーン30を推進することができるとともに、市民に対するスマートドライブ普及啓発の説得材料として活用できると考える。 そこで、第2章では、はじめに、自動車の排気ガスや燃費の試験に用いられている法定試験モードの走行速度パターンのうち、生活道路の走行パターンを表現している部分を用いて規制速度を遵守した場合の二酸化炭素削減効果の評価を行った。さらに、豊田市内でゾーン30が導入された地区において、社会実験で得られたゾーン30導入前の実際の走行速度パターンを用いて、規制速度を遵守した場合の二酸化炭素削減効果の評価を行った。さらに、二酸化炭素削減、燃料費削減、時間、重篤事故の減少の観点から、社会便益の評価を行った。 2-1.法定試験モードを用いた評価 2-1-1.走行モードの選定 都市内走行と郊外走行の区別が明知された法定試験モードのうち、生活道路の走行に近いと考えられる都市内走行の速度パターンを評価に用いることとした。具体的には、日本の法定試験モードであった10・15モードのうち10モード部分(図 2-1)と、欧州連合(EU)の法定試験モードであるNEDCのうちECE15部分(図 2-2)を用いた。また、10モードとECE15の特性を表 2-1にまとめる。 表 2-1 10モードとECE15の特性 10モード ECE15 走行距離(m) 660 990 試験時間(sec) 135 195 停止時間割合(%) 26.7 30.8 ショートトリップ数 2 3 平均速度(km/h) 17.6 18.3 最高速度(km/h) 40 50
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