平成25年度 走行実態に基づいたスマートドライブの提案に関する研究
5/84

3 多くなる可能性があることなどを明らかにしてきた(参考文献 1-8)-(参考文献 1-10)。さらに、同じく平成21年度には、エコドライブ運転診断システムの開発を行い、運転診断という情報提供でエコドライブが促進される可能性があることを示した(参考文献 1-11)。 しかし、ハイブリッド車や電気自動車など、低炭素社会において普及が期待されている次世代自動車関するスマートドライブの方法と効果に関する報告(参考文献 1-12)は少なく、十分な知見が得られていない。 また、図 1-2に示すように、実験走行における報告では、10%を超える効果が多く報告され、特定の道路や同一条件で試験が実施されるため効果評価も容易であると考えられる。効果的であるスマートドライブの方法としても、様々な方法が提案されている。一方で、社会実験などで日常走行を対象とした効果評価では、運転操作以外の様々な条件が影響するため評価が難しく、平成23年度に実施された「豊田市エコドライブ推進プロジェクト」においても、全体の効果は5.2%のCO2削減と実験走行に比べて小さくなった。市民へのスマートドライブ普及啓発の説得材料として、日常走行において効果が得られる効果やその方法を具体的に検証することが課題であると考える。 実験走行日常走行効果の評価評価が容易、10-20%の効果ある。・特定の道路・同一の条件評価が難しい、効果が小さい(5.2%)・運転操作以外の様々な条件が影響する効果的な方法様々な方法が提案されている・ふんわりアクセル・早めのアクセルオフ・速度控えめ、一定速度本研究が着眼する1つ 図 1-2 スマートドライブ普及啓発の説得材料の課題 1-4.本研究の目的 そこで本研究では、市民の関心が高いと考えられる交通安全(ゾーン30の導入)とスマートドライブの関連性、次世代自動車とスマートドライブの関連性、日常走行における効果的な方法を明らかにすることによって、ドライバー自身がスマートドライブを実践するための、説得力のあるスマートドライブの提案ができると考え、図 1-3に示す3つのサブテーマで研究を構成した。 第2章の生活道路のスマートドライブに関する評価では、交通安全の観点からゾーン30として導入が始まった生活道路の面的な速度規制(規制速度:時速30km)によって、最高

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る