平成25年度 走行実態に基づいたスマートドライブの提案に関する研究
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2 要でありインフラ整備にも時間を要するため、本研究では、近い将来にスマートドライブの大幅な普及を目指し、二酸化炭素排出削減目標の達成を後押しするという観点から、「ドライバー自身によるスマートドライブの実践」による普及を対象とした。 ドライバー自身によるスマートドライブの実践スマートドライブ支援システムの車両・社会インフラへの実装普及啓発・エコドライブ10のすすめ・エコドライブ講習会・社会実験車両への実装・燃費計・エコボタン・自動アイドリングストップ・エコルート案内(ナビ)・運転診断(ナビ、ウェブ)インフラへの実装・グリーンウェーブ・自動運転社会の取り組みスマートドライブ普及の方向性本研究の対象 図 1-1 スマートドライブ普及の方向性と社会の取り組み 1-3.スマートドライブ普及の課題 一部の運送業者等では、運行管理システムによるスマートドライブ(エンジン回転数の抑制、規制速度の厳守、安全な車間距離の確保等)の実践と燃費管理によって、燃料削減効果に加えて、交通事故の低減効果、事故処理費用の削減効果等が報告されている(参考文献 1-4)、(参考文献 1-5)。また、豊田市におけるスマートドライブ活動の成果としても、10事業所で、組織的な燃費管理の徹底に取り組み、交通事故処理に係る経費が総額で約4割削減され、大きな事故につながりにくくなったとの報告がある(参考文献 1-6)(参考文献 1-7)。近年では、生活道路での交通安全に注目が集まっており、生活道路を面的に時速30kmに制限するゾーン30の導入が始まった。しかし、ゾーン30導入とスマートドライブとの関係性についての報告はみられない。 日本では、エコドライブ普及推進協議会等がスマートドライブとして、ゆっくりとした発進(ふんわりアクセルeスタート)を重点的に推奨しており、一般的なガソリン車のスマートドライブ効果に関しては多くの報告がなされている。豊田都市交通研究所においても、スマートドライブに関する様々な研究取り組みを行ってきた。平成21年度に実施した走行実験の結果として、早めのアクセルオフがドライバーに実践されやすいこと、エコドライブの実践が後続車両に波及効果を与える可能性があること、さらに、エコドライブ実践中であるステーカーを車両後方に表示した場合、追い越しにより追従しなくなることが

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