平成25年度 公共交通としてのタクシーの活用可能性に関する基礎的研究
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泊 輸送人員に限っては、手書きの方がデータの質が良いという話もある。 山田 大手は電子日報化されていて、電子データで管理ができるシステムとなっている。大手の事業者はデジタルの各種データを用いて教育などにも活用しているので信頼度は年々上がっていると考えられる。 泊 メーターの場合、輸送人員以外は信頼できる。名古屋の場合は輸送人員については過小評価になっている恐れがあるかもしれない。 加藤 一番信頼できるのは日車営収。 福本 経営関係の指標は回答がおかしなものも散見されたので、信頼度は低いかもしれない。 加藤 実車走行距離はこの程度なのか?少なく感じるが。 山田 少ない感じがする。 福本 年間実車走行キロを台数で割っているわけだが・・ 泊 実働率が考慮できていないのでは無いか? 加藤 今現在、実働率はどの程度のものか? 山田 エリアにもよるが、6~7割程度 加藤 保有台数は登録台数のことか? 福本 そうである。 加藤 とすると、稼働率が分からないからこういう数字になっている可能性がある 泊 稼働率は低くなってきているのか? 山田 低くなった後、回復していない状況である。 タクシー会社の実態からすると、減車をせよといわれているが、経営者の意識として減車に抵抗感があるので、実際には稼働率を下げて車庫に眠らせている実態もある。稼働率を反映させて計算すればもう少し数字が上がる可能性がある。 加藤 減車をするというのは、登録を外すということか? 山田 そうである。 加藤 登録を外した車両はどうするのか? 山田 売り払うか、白ナンバーにして社用車として持っておくことになる。 実際には、事業者は規制緩和前には車を増やすことで需要をまかなってきたという傾向があり、そこに集中的に投資してきたので、減車するのに意識的な抵抗がある。このため、ナンバーをつけた車を車庫に眠らせて、既得権としてストックしておくということもあるので、実働率は下がっている。 加藤 減車は一律で行われるということは、もともと増車していた事業者は減らす台数は多いが相対的に優位性は保たれることになる。 大きな会社が減車をせずに眠らせているということになると、減車はあまり意78

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