平成25年度 スマートハウスを生かしたエネルギーマネジメントに関する基礎調査
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37ーン間移動の特性として、距離、平均速度、高低差などを推計する。2)家庭での発電・エネルギー消費パターンの整理 実証住宅データと文献調査によって、時間毎の消費電力量と発電量について整理を行う。また、世帯属性と(PHVの充電を除く)エネルギー消費データについても整理を行う。 3)評価システムの構築 ①PHVの電費、燃費推計式の作成 実証住宅PHVのプローブデータを用いて、EV走行での電費推計式、HEV走行での燃費推計式を作成する。どちらも、1トリップ当たりの平均速度から燃費や電費を推定することをベースとする。ただし、気温、高度差などの影響(2)-(4)を補正できる推計式とする。 ②評価モデルの作成 1)で作成した乗用車の移動パターンに従ってPHVが走行した場合の電力消費量、ガソリン消費量を、①で作成した推計式を用いて算出する。PHVの充電電力消費に関しては、乗用車の利用時間帯を考慮して、系統電力の利用、太陽光発電の利用(定置型の蓄電池の有無別)を考慮できる評価モデルとし、経済的なメリットとCO2削減効果の評価を行う。また、任意の時間に停電が発生した場合に、太陽光発電、定置型蓄電池、PHVから電力を供給可能な時間を推計する。 4)メリット評価と効果的な活用シーンの提案 3)の推計結果から、経済的なメリット、CO2削減効果のそれぞれについて、効果の高い乗用車の利用パターン、電力消費パターンの組み合わせを選び、効果的な活用シーンとして提案する。さらに、効果的な活用シーンにおける停電時の電力供給能力についても評価を行う。 実施後の展望 1)消費者の選択的消費行動につながる判断材料として提供 2)環境施策に関わる補助金、減税、再生可能エネルギー固定価格買取制度の根拠となる材料として提供 3)普及ターゲットの明確化 過去の関連研究 (1)Hideki Kato, Ryosuke Ando, Noriyasu Kachi, Potential of Plug-in Hybrid Vehicle to Reduce CO2 Emission Estimated from Probe Car Data in Japan, Proceedings of EVS26, CD-ROM(2011) (2)加藤秀樹、他3名:長期実走行データに基づいたCO2 排出量に関する寄与要因の推定、自動車技術会論文集、Vol41、No5、

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