平成25年度 スマートハウスを生かしたエネルギーマネジメントに関する基礎調査
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25資料 3-5 長崎EV&ITSプロジェクト視察報告書(続き) ・五島市のEV配備台数は82台である。なお、同じく長崎EV&ITSのフィールドになっている新上五島町では58台である。 ・五島市の配備先内訳は、レンタカーが63台と最も多く、以下、タクシー7台、市の公用車4台、長崎県の公用車4台、九州電力の業務車両1台、郵便局の業務車両1台、その他2台である。 ・EVレンタカー利用者の目標として、年間6万人の利用を想定しているが、実績としては2万4千人である。 ・EVレンタカーの利用者を増やすため、福江空港利用促進協議会と協力して、期間限定ではあるが、飛行機を利用して五島市を訪れた方に電気自動車レンタルを24時間まで1,000円で貸出すという「電気自動車24時間レンタル1,000円キャンペーン」を行っている。 ・全てのレンタカーは、リース会社からレンタカー会社へリースするという形態をとっている。また、別のリース会社では、島民や島内事業所をターゲットに、月々3万円程度でEV(iMiev)をリースするというビジネスモデルを展開している。 ・長崎県EV・PHVタウン推進事業において、EV導入補助金として、ベース車両との差額から国補助金を控除した額の2/3が補助される。家庭で充電できるEVにはお得感があると思われ、一般家庭へのEV普及も今後期待されている。なお、島内移動は、公共交通(バス路線)があるものの自動車利用が多い。離島であるためガソリン代は182円/Lと高い。 ・平成16年8月1日(合併した日)時点で、約4万7千人いた人口が、現在(平成25年12月31日時点)では約40,395人と減少している。なお、地域別にみると、福江24,617人、奈留2638人である。高校を卒業すると島外へ進学、就職することが主な原因である。EV&ITSプロジェクト・世界遺産登録による地域振興、雇用創出に対する期待は大きい。 ・また、「心のふるさと市民」構想を立ち上げ、五島を離れて暮らす五島出身の方、五島ファンの方に登録してもらい、五島の今を毎月、メールか郵送で連絡し身近に感じてもらうという取り組みを行っている。この取り組みの中で、市民が五島市を訪れた際に利用できる割引クーポンを発行し、五島市への帰省、または、観光での訪問を促進している。なお、平成25年12月25日時点で、心のふるさと市民は19,028人となっている。 ・EV&ITSプロジェクトの課題としては、EVレンタカーのナビと連動して様々な情報を発信するシステム「長崎みらいナビin五島」の利用が難しいこと、五島市民から来訪者へオススメ情報を発信できるシステムとなっているが、新しい情報更新が手間であり、今後の改善が課題となっている。 ・福江島と奈留島の間に位置する久賀島では、超小型電気自動車(日産NEW MOBILITY COBCEPT)2台の実証実験も計画されている。 続いて、再生可能エネルギー推進担当の三井氏から、プロジェクトのCO2削減効果や、再生可能エネルギーの推進状況について説明を受けた。説明や質疑の概要は次の通りである。 ・プロジェクトが開始された平成22年度から、平成24年度までの3年間で、EV導入によるCO2削減効果を試算した結果、約180トンの削減効果があった。 ・五島市の再生可能エネルギー発電施設として、陸上風力発電(16,400kW)、洋上風力発電(100kW)、太陽光発電(6,559.1kW)、中小水力発電(320kW)が導入されている。また、洋上風力発電では新

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