道路交通環境下における知的障がい者の交通コミュニケーション能力の把握とその応用
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53 表 3-19 対向者とのコミュニケーション結果(被験者F) 被験者 Fさん 年齢 37歳 障がい A判定・ダウン症及びその他の染色体異常 社会性について 充分ではないが指示されれば体操やボール蹴りなどの集団行動ができる。 すれ違い時 自ら避けない。 状況 対向者の有無によらず直進的に歩行し、歩道を出ないように対向者のギリギリを歩いていた。 対向者への恐怖感はなく、普段通りに歩行していた。 教育 歩道がある場合は歩道を歩くように教え、歩道がない場合は特に教えていない(歩く場所を指定していない)。 対向者がいた場合の対応については、ぶつからないようにとは言っている。話をしなくてもわかると思うので特に注意はしていない。 移動時の介助の必要性 全く必要ない。 外出について 公共交通機関を利用して決まった場所に一人で行ける。 徒歩での外出頻度・目的 福祉施設、授産施設への通所 表 3-20 対向者とのコミュニケーション結果(被験者G) 被験者 Gさん 年齢 25歳 障がい C判定 社会性について 事態の変化には対応できないが、社会のきまりに従って行動できる。 すれ違い時 自ら避ける。 状況 対向者の存在により通行位置を決めるために蛇行し、対向者とは間隔を取ってすれ違っていた。 対向者(普段後ろから来た人)への恐怖感はあるが、普段通りに歩行していた。 教育 歩道を歩くように教えており、歩道がない場合は端を歩くように教えている。 対向者がいた場合の対応については、特に教えていない。 正面からの対向者は大丈夫だが、後ろから来た人の対処は一人になるとどうなるか分からない。 移動時の介助の必要性 全く必要ない。 外出について 歩いて決まった場所に一人で行ける。 徒歩での外出頻度・目的 週6回・学校への通学

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