道路交通環境下における知的障がい者の交通コミュニケーション能力の把握とその応用
54/93

52 表 3-17 対向者とのコミュニケーション結果(被験者D) 被験者 Dさん 年齢 26歳 障がい B判定・AD/HD(注意欠陥/多動性障害) 社会性について 散歩などの簡単な集団行動ができる。 すれ違い時 すれ違いを停止して待つ。 状況 すれ違い時に停止し、対向者が通り過ぎるのを待っていた。対向者への恐怖感はなかったが、緊張がみられ普段の歩き方とは違うようだった。 教育 歩道がある場合は歩道を歩くように教え、歩道がない場合は端を歩くように教えている。 対向者がいた場合の対応については、過ぎるように待つよう言っている。 臆病な子なので人やクルマが前から来るときは停まっている。(すれ違いが苦手で人や車は先に通り過ぎてほしいと思っている。) 車の多い県道・国道などは避けて遠回りをして帰ってくる。 移動時の介助の必要性 全く必要ない。 外出について 公共交通機関を利用して決まった場所に一人で行ける。 徒歩での外出頻度・目的 週7日・福祉施設、授産施設への通所 スーパーやコンビニなど日常生活品の買物 表 3-18 対向者とのコミュニケーション結果(被験者E) 被験者 Eさん 年齢 37歳 障がい B判定 社会性について 事態の変化には対応できないが、社会のきまりに従って行動できる。 すれ違い時 すれ違いを停止して待つ。 状況 すれ違い時に停止して対向者が通り過ぎるのを待っていた。対向者への恐怖感はなく、普段通りに歩行していた。 教育 歩道の歩き方については教育しておらず、歩道がない場合は端を歩くように教えている。 対向者がいた場合の対応については、特に教えていない。 移動時の介助の必要性 必要な場合がある。 外出について 歩いて決まった場所に一人で行ける。 徒歩での外出頻度・目的 週2~3回・スーパーやコンビニなど日常生活品の買物

元のページ  ../index.html#54

このブックを見る