道路交通環境下における知的障がい者の交通コミュニケーション能力の把握とその応用
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50 ③自ら避ける被験者(3名) ・2名はB判定、1名はC判定。B判定の2名は自閉症も抱えている。 ・対向者がいた場合の教育は、「特に教えていないが、一人で歩いている時に後ろから来た人がいた場合の対処方法は分からない。」「一緒に歩くときは声を掛け、止まって通り過ぎるのを待つか、端のほうを歩く様に教育している。」「ぶつからない様にとは言っている。」 ・1名は移動時の介助が全く必要なく、2名は移動時の介助が必要な場合がある。 表 3-14 対向者とのコミュニケーション結果(被験者A) 被験者 Aさん 年齢 18歳 障がい B判定・自閉症 社会性について 事態の変化には対応できないが、社会のきまりに従って行動できる。 すれ違い時 自ら避けない。 状況 対向者の存在により通行位置を決めるために蛇行し、歩道を出ないように対向者のギリギリを歩いていた。 対向者への恐怖感はなく、普段通りに歩行していた。 教育 歩道がある場合は歩道を歩くように教え、歩道がない場合は道路の端に寄ることを教えている。 車を避けることはできるが、車が来ないと道路の真ん中を歩いてしまう。 対向者がいた場合の対応について特には言っていないが、ぶつからないようにと教えている。 移動時の介助の必要性 必要な場合がある。 外出について 公共交通機関を利用して決まった場所に一人で行ける。 徒歩での外出頻度・目的 週2日・映画、カラオケ、観光等の娯楽

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